BioTechの浄化手法
当社は独自に培養した「ERP KB‑12株」と「SepaTech (セパテク) マイクロバブル技術」を組み合わせることで、微生物の定着性と分解効率を従来の手法から飛躍的に向上させることに成功しました。
浄化手順
まず、ERP KB‑12株(好気性微生物)を特殊培養した後、汚染現場に直接注入します。これは、汚染源に微生物を確実に届け、速やかに浄化反応を開始させるための初期注入です。
その後、SepaTech (セパテク) マイクロバブルシステムを用い、微細な気泡とともに微生物を再度注入します。ここでは、マイクロバブルの浮力と拡散性を利用し、微生物を土壌や地下水の微細な隙間にまで均一に行き渡らせることで、現場全体への微生物の分散・浸透を促進します。
この二段階の注入により、微生物を汚染源の局所だけでなく、周辺環境全体に定着させることが可能となり、併せてマイクロバブルに含まれる酸素が供給されることで、微生物が活発に働ける環境が同時に整えられます。
結果として、酸素供給と微生物の浸透が同時に実現され、高い分解活性と浄化効果が期待できるのです。

従来技術からの改善点
従来のバイオオーグメンテーションでは「微生物が届かない」「環境に定着しない」「酸素が不足する」といった理由から、思うように効果が得られないケースが多くありました。
今回の手法では、初期注入による汚染源への直接供給と、マイクロバブルを活用した広範囲への浸透と酸素供給を組み合わせることで、これらの課題を大きく改善。
結果として、より短時間・広範囲・高効率な浄化が実現されています。
実証された効果
神戸市中央区の旧工場跡地において実施した実証実験では、ERP KB‑12株を用いたバイオオーグメンテーションを行った結果、VOCに起因する強い臭気(臭気指数約960)が、わずか24時間以内にほぼ0まで劇的に低下することが確認されました。
さらに、浄化後も臭気指数は低い状態を持続し、効果が不可逆的である(再度の臭気発生が見られない)ことが現場モニタリングにより明らかになっています。
詳しい実験結果についてはこちらの資料から確認することができます。
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